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2024 / 03
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You tubeでは意外とフラメンコを見ることが少なかったのだけ

れど、野外フェスのステージながら、高画質・高音質の映像を見

つけた。



カンタオール(フラメンコの男性の歌い手のこと)に、下手から

ミゲル・ポベーダドゥケンデ、そしてギタリストのチクエロ


この3人に共通すること。


それは、3人ともバルセロナを代表するアーティストだということ

だ。

ご存知の方も多いと思うが、フラメンコはスペインの南の地域の

アンダルシア地方を中心に発展してきた芸能で、決してスペイン

全土に広まっているものではないのだ。


闘牛はスペインの国全体どころか、お隣のポルトガルでも行なわ

れているそうだが、フラメンコに限ってはアンダルシア以外では

首都のマドリード(ここは観光都市なので、フラメンコをやるお

店『タブラオ』があるにはある)を除いては「興味なし」といっ

た感じらしいのだ。


やはり、インドの辺りから旅立った放浪の民たちがアンダルシア

地方にたどり着いて、もともとそこにあった芸能と混血したもの

がフラメンコである以上、そういうことになるのだろうな。


ひと昔前までは、国の重要なポストにいる人が「フラメンコは国

の恥だ」とまで言ったとか・・・。


でも、そこまで言うのならば、アメリカのジャズはどうなのだ。

アフリカから奴隷として連れて来られた人たちが作り上げた文化

ではないのか。

商業的に成功している音楽は、元をたどれば虐げられた人びとの

エネルギーの発散によって羽化したものではないのか!


あ、いかん!熱くなり過ぎてもうた


えっと、バルセロナのフラメンコであった。


フラメンコの揺籃の地からみれば、辺境の地なのだろうが、今や

バルセロナのフラメンコは無視できないどころか“新しい風”と

して一大勢力を成して久しいのだ!

アンダルシアのどの地域にも決してひけを取らないスゴイ才能を

ぞくぞくと排出している。


ここで歌っている若手のミゲル・ポベーダときたら、スペインを

代表するコンクールで彗星のごとく現れて、近年のフラメンコで

は例を見ない、ポップスにも匹敵するセールスをあげる久々の大

ヒットを飛ばしているし、ドゥケンデにいたっては若くして、あの大

天才カマロンの再来と言われた、あの独特の声でカンテのファン

を唸らせて止まない。


ギタリストでは、超アヴァンギャルドなファルセータ(フラメン

コのフレーズのこと)で飛びまくるカニサレス

派手ではないが、歌心溢れるホセ・ルイス・モントン

緻密なテクニックに裏うちされた叙情性のホアン・ラモン・カロ

そして、コンパス(フラメンコのリズム)の中で、にくいアイデ

アでもって縦横無尽に遊ぶチクエロ


バルセロナのギタリストたちは、こうして名前を並べてみると、

総じて、土臭さというよりインテリジェンス溢れる感覚を持って

いるように思う。

楽天的で遊び好きなスペイン人のなかでは、バルセロナは勤勉な

労働者が多いと言われるのと関係あるのかな?


さて、このビデオの中で素晴らしいフラメンコを奏でる3人(ミゲ

ル・ポベーダ
ドゥケンデチクエロ)のなかで、僕-ジャッキー

の名付け親は誰でしょう?


続いて、ドゥケンデとチクエロによるソレア(フラメンコの母といわ

れる曲種)もお楽しみください。






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ジャッキー

Author:ジャッキー
★マルチでありたいミュージシャン

フラメンコギターでの舞踊伴奏をするうちに、何の因果か各種パーカッション(ただしラテンはやりません)にもてあそばれる。

あがた森魚のサポート多数。
コンテンポラリーダンスグループ《まことクラヴ》では音楽・演奏担当。
FM局の音楽番組サウンド・オブ・ラテンアメリカのフラメンコの回《ムシカ・デル・ス-ル》では番組消滅までパーソナリティーを務めていた。
スペイン人ミュージシャン達にジャッキー・○ェンに似ている(?)と言われ、以来「ジャッキー」の名で音楽活動を続けている。
バレエ、演劇、語りの音楽なども。
いやはや。

でも、本業はピアノ調律師。