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ピアノの修理に関するあんなことやこんなこと第684話。


しばらくほったらかしにしていたピアノを何かのきっかけで、再び

社会復帰させたいとの要望で見積もりに伺うと、たまに遭遇する

ミッキー君。

ピアノの中はそれはそれは快適なんでしょうな。


それはふかふかのお布団がたっぷりとあるから。


ピアノには部品に意外とたくさんのフェルト、すなわち羊毛が使

われているのです。


中身をご覧になったことのない方は「あら、そう?」かも知れま

せんが、弦を打つハンマーからして大量のフェルトを圧縮

(専門的には“縮絨”(しゅくじゅう―この字でよかったかな?―

といいます)したものなのです。あと、鍵盤まわりにも。


やつらはこれらを食いちぎって鍵盤の下に敷きつめて、最高級の

ねぐらをこしらえています。それに加えて、外から調達してきた

新聞紙などが混入していることもままあります。


たいていの場合、伺うとミッキー君たちは天寿を全うされている

ことが多いのです。

なので、フェルト製の巣の中には、お干からびなさったご遺体に

出会うこともあります。

まあ、あまり気持ちのいいものではないのでササっと片付けてし

まうのですが、今までにたった一度、それはそれは見とれてしま

うほどの立派なお骨と対面したことがあります。

それは、まるでティラノサウルスかなにかの恐竜の超ミニミニ版と

いったらいいのでしょうか、あまりに見事なので記録写真として、

永久保存しています。

せっかくなので、ここで公開しておこうと思います。


来週、ディズニーランドに遊びに行くという人や、こういうのが苦

手な人は見ないでね。

では行きます。

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いま取り掛かっている仕事。

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さて、これはなんでしょう?

そう、わかる人にはわかる ピアノの鍵盤 でした。

わからなかった人は・・・ごめんなさい。


当然ですが、鍵盤ってこんなふうに、独立して取り外せるように

なっています。

今回の修理は、永い間の使用や虫食いでやられてしまったクロス

の貼り換えです。

既に古いクロスは蒸気を当てて剥しています。

ニョロっとした赤いのがクロスで、それを貼り込んだところです。


で、接着・乾燥後に治具をはずすとこんな具合。(あれ、ちょっと

ボケてしまっていますねー


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また、これは別の部位。

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治具を取ると。

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現代のピアノの鍵盤は全部で88鍵あるので、両方の部位を合わ

せると、小学生でもわかる176箇所。

こんなお母さんの内職のような作業も技術者の仕事です。


♪母さんが~夜なべ~をして~♪

今日は瀬戸大橋の岡山側のお膝元の町、児島で仕事。

ここの文化センターで、「ホールの舞台でコンサートピアノを弾

いてみませんか」という企画のための調律。


1区分30分で1000円という破格で最大4区分までなので、個人

はもちろん、アンサンブルでもいいし、賢い先生はこれを利用

して発表会でもOK! 中には録音までする人も!


毎回、希望者が殺到するので、日にちが延びて今年は8日間

連続。

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1968製のスタインウェイ

8日間、調律持ちこたえておくれよ





二日連続でルネスホールにて声楽のコンサートの仕事。

一昨日はイタリアオペラ・アリアと歌曲の夕べ。


で、昨日はミハイル・ディヤコフさんというロシアのバリトン歌

手のリサイタルだった。

プログラムは前半はチャイコフスキー、後半はラフマニノフと

アンコールを含めると全26曲のオンパレード。


ピアノ伴奏は数年前に一度仕事をさせていただいた

ヴァレリー・ゲラシモフさん


ディヤコフさんは180センチくらいあろうかというロシアの熊(失

)を連想させる大男だ。さすがに声もすごかった。

対して、ゲラシモフさんは日本人としても小柄な方で、お二人が

並ぶとまるでオール阪神・巨人。


ところが、このゲラシモフさんのピアノときたら、押してもびく

ともしない、どっしりとした安定感のある伴奏であった。

それもそのはず、ゲラシモフさん。そんじょそこらの伴奏ピアニ

ストではなかったのだ。


モスクワ音楽院・大学院を卒業後、1992年よりあのロシア・ボリ

ショイ劇場のコレペティトゥールとして勤めているのだ。


コレペ?ティ?トゥール?


これって何?ですよね。

クラシック音楽ファンでもオペラや声楽に詳しい方でないと、よ

く知らない‘職種’かも知れませんね。


僕も『楽の匠―クラシックの仕事人たち』大山真人著(音楽之友

社)という本を読むまでよくは知らなかったのだ。


指揮者の飯森範親さんがコレペティトゥールという仕事を端的に

説明した文章がある。

以下

「コレペティトア、もしくはコレペティトールとはオペラ歌手の

トレーニングを行うピアニストで、オペラの内容や言語は勿論、

ハイレベルな声楽的な知識も求められるオペラ上演には無くては

ならない重要な役職です。

時には指揮者にもアドヴァイスをするほどなんですよ!」


ほら!たんなる伴奏が上手いピアニストじゃないでしょ。

上記の本によると、指導する際に二重唱のときなど、伴奏をしな

がら自ら片方のパートを歌うこともあるのだとか。


まったく、スーパーマンではないか!

どうりで、以前ゲラシモフさんとご一緒した時に、アンコールで

素晴らしい歌声(たしかテノール)を聴かせていただいたのだっ

た。


端整な色白の横顔に神童の面影を見た。


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終演後

おつかれさまでした!



(タイトルの意味は

「あなたの写真を撮らせていただけませんか?」

でした。)




またまた今日の仕事で例の、レペティションレバーとスプリング

による摩擦音に遭遇。(1月25日の記事)


しかし、今回はちょっと状況が違っていて(そもそもメーカーが

違うのだが)レバーの溝の部分にはテフロンではなくて、練り黒

鉛が塗られているのだった。


よく観察すると、スプリングの頭の部分に若干のくもりがある。

今回はその部分の研磨と、先日と同じく溝掃除(笑)をすること

にした。


先ずは、アクションと鍵盤を外して金属のピンの研磨。
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レペティションレバーのスプリングを溝からはずして研磨の後、

バリストルオイルを軽く塗布。
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この後、例の溝掃除をやりたいのだけれど、ウィッペンと一体の

レペティションレバーを前回のように、一個ずつ外している時間

は今回はない。


さて、外さずに効率よく作業する方法は・・・。


アクションを裏返しにして、ウィッペンという部品の隙間から金

属棒を差し込んでやるしかなさそうだ。


こういうことは学校では教えないので、自分でやり方を考え、また

道具を作らないといけない。


まっすぐな金属棒ではウィッペンの根元に負担をかけるおそれがあ

るので、うまくオフセットをつけた道具を作る必要がある。


道具かばんを探ると、丁度おあつらえ向きの道具が見つかった。

以前、別用途の工具の先端をダメにしてしまったモノだった。

(こういうものはとって置くと助かる)


先にヤスリをかけて成形して、2段のオフセットをつけたものが、

こちら(ちょっとした自信作)
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これを使うと、ウィッペンの隙間から無理やり斜めにこじ入れる

ことなく使うことが出来るのだ。
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この道具のおかげで、首尾よく作業を終えることができた。

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めでたしめでたし。





ジャッキー

Author:ジャッキー
★マルチでありたいミュージシャン

フラメンコギターでの舞踊伴奏をするうちに、何の因果か各種パーカッション(ただしラテンはやりません)にもてあそばれる。

あがた森魚のサポート多数。
コンテンポラリーダンスグループ《まことクラヴ》では音楽・演奏担当。
FM局の音楽番組サウンド・オブ・ラテンアメリカのフラメンコの回《ムシカ・デル・ス-ル》では番組消滅までパーソナリティーを務めていた。
スペイン人ミュージシャン達にジャッキー・○ェンに似ている(?)と言われ、以来「ジャッキー」の名で音楽活動を続けている。
バレエ、演劇、語りの音楽なども。
いやはや。

でも、本業はピアノ調律師。

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